2019年 新年度に寄せて ~事務局便り~
2019年は、一般社団法人新調理システム推進協が会設立30周年を迎えます。
設立当時は、バブル景気の真っ盛りの中、好景気を迎えたホテル&レストランの料理人不足が顕在化する中、調理現場の生産性向上が急速に求められた時代で、現代の「新調理システム」誕生へと繋がりました。
当時、30代の会長渡辺彰が、旧日光プリンスホテル料理長の職務で、悪戦苦闘の中、欧州で学んだ、真空調理法、クックチルシステムの、調理とHACCPに準拠した衛生管理上のTT管理(温度と時間の管理)の概念を、全ての調理法に応用させ体系づけましたのが「新調理システム」です。
一方、当時の生活環境では、電卓が当たり前になり、ワープロからパソコン、ポケベルから携帯電話、水銀温度計からデジタル温度計、電気コンロからIH調理機が登場した時代です。いわゆる、生活環境のなかでも、技術革新が進み、生産性が向上した時代でした。
同時期に、東京ディズニーランドの誕生と共に、周辺に建設された外資系ホテルの多くが、海外製のスチームコンベクションオーブンはじめ、最新鋭の厨房機器を持ち込みました。
正に、調理現場における産業革命的な出来事でした。今迄は、経験と勘の実績で育まれた調理の現場に、1℃1分の違いによるTT管理による料理の仕上がりに触れる時代になりました。
さて、今年度は、令和の初年です。新調理システム推進協会も新たな時代に踏み出します。外食産業界は、多くの外国人を受け入れ、10年20年後には、現在の厨房環境も大きく変化する事と思います。その中に於いて、皆さまのお役に立てる情報を、発信できますよう努力する所存です。本年度も、どうぞ新調理システム推進協会をよろしくお願い申し上げます。
事務局長
西 耕平