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第90回 理事会を開催しました

新調理システム推進協会

2月1日の賀詞交歓会の前に、第90回理事会が開催されました。
活動報告や次年度の活動計画の他に、それぞれのお立場から、最近 感じる事や、今後の動向などについて一言ずつお話を頂きました。今回はその中の一部をご紹介させて頂きます。(発表順)

新調理システム推進協会
齋藤理事(株式会社大富士 代表取締役)

当社は13年前に富士宮市で、HACCP概念を取り入れた工場を建て、新調理システムを 導入した。最近は人手不足で、採用も苦労している。厨房や盛り付けラインで高齢者が多く なってきている。また、昨今様々な経費も上がってきており、こう言った時代なのでIOT なども積極的に取り入れていかなければならないと思っている。

 

新調理システム推進協会
水谷理事(福島工業株式会社 取締役東日本支社長)

最近、飲食店等に営業にいかせてもらうと、出店したい場所はあるが、店長や調理スタッフが 見つからず、店のレベルや品質が落ちては困る為、新しい店を出すことができないという話を多 く聞く。そんな中、良い商品を継続的かつ安定的にだすためのCK計画の案件も多いように感じ る。6月からはHACCPの制度化がいよいよ始まる。30団体がそれぞれ手引書を作ってい るとの事であるため、地域ごとにバラツキがあった保健所の対応も統一化されてゆくと思う。 HACCP制度化に新調理システムは有効的であると思っているため、協会としても盛り上げて いきたいと思う。

 

新調理システム推進協会
本多副会長(株式会社いちまる 取締役 商品事業本部長)

本年度から副会長を引き継がせて頂いております、本多です。今年協会30周年という事だが、いちまるが真空調理を手掛け始めのが1989年で、当時日光プリンス料理長だった渡辺会長にも御世話になりながら協会と共に歩んで来たと思っている。最近実感として思うのは、1991年新しい工場が出来た時、まだまだ加工食品という食材は業界に浸透しておらず、一部の先駆けてご理解頂けている方々に支えられてここまで来た。しかし、最近は人手不足という事、そして料理の品質は落とせないというところから、需要が高まり、この10年位は右肩上がりで来ている状況である。商品をつくる事で必要だなと思っていることは、ただ商品をつくって提供するだけでなくメーカーでありながらソフト力、サービス力をあげていく事が大切だと感じている。人手不足で、現場の長になるかたも考える余裕もない時代である事から、そのような所に寄り添い、現場の皆様の困っていることをソリュションしていきたいと思っている

 

新調理システム推進協会
土肥理事(元 柴田書店 代表取締役社長)

昨年31年務めた柴田書店を退職しましたが、皆さんとは違う立場ではありますが、この業界に 携わってきた。協会活動に携わることで、新調理システムのような仕組みつくりの大切さを感じて おり、飲食業界をみても、こういった取り組みが進んできていると思う。いかに効率的な仕事のや りかたをすることが、未曽有の人手不足に対応するために大切な事であると思う。更にはシステムを構築する事で効率をよくし、その分サービスや品質に付加価値をつける事ができるということも大きな効果であ ると感じている。実際、大手含めた外食企業を見ていると、持続的な好調を維持しているのは、値段が取れてい る企業である。調理システムを構築することで、付加価値をつけることも新調理システムの重要な役割であると 感じている。

 

新調理システム推進協会
椙本理事(株式会社ミールイノベーション 代表取締役)

椙本です。介護のフードビジネスと介護会社の経営コンサルをやっております。 西事務局長からご指導頂き、6年で売上げがグループ全体で50億を超え、現在では1日4万食までの規模となった。全国でセミナーをやっており各地に行くが、地域・場所による激しい人手不足の差も痛感している。新調理システムの仕組みを、この業界に落とし込んでいく流れの中で、介護会社様、医療法人様に新調理システムの仕組みを、いかに分かり易く伝えきれるかがポイントになると思っている。

 

新調理システム推進協会
小山理事(北沢産業株式会社 取締役 営業戦略本部長)

皆様がおっしゃる通り、人手不足は本当に切実な問題で、営業で全国を回る事があるが、 地方でも人手不足は大きな問題で、飲食店もスーパーも新店は出したいが人が集まらず 断念しなければならない状況と聞いている。また、今までスーパーのバックヤードでは 少なかった外国人の方の雇用も行うようになったとの事。厨房機器を販売する際の取説 も日本語だけでなく、様々な国の言語に対応する必要があると感じている。当社として も人手不足機器を色々と開発をしているところである。

 

新調理システム推進協会
渡邊会長

新調理システム推進協会は平成ともにスタートし30年を迎えた。私はその2年前のプリンスホテル時代にヨーロッパにいかせて頂き、真空調理やクックチルを学ばせてもらったが、その時一番感じたのが、食品衛生を調理の技術としてとらえていたという事である。日本はいまだに食品衛生と調理の技術は別という考え方があると思う。今度のHACCP制度化に関しても、調理の技術としてとらえる必要があると思う。それにより、調理の生産性レベルも上がるとおもう。協会として、町のレストランのようなリテールレベルの施設にも実践できるような情報を引き続き発信してゆきたいと思う。

 

新調理システム推進協会
西事務局長(ニチワ電機株式会社 専務取締役)

30年前に渡邊会長が協会を作られた時分に、会長より「新調理システムができる厨房というのを造って欲しい」と任されたことを覚えている。その時にはまだ国産のスチームコンベクションオーブン、真空調理用湯煎、急速冷却機のブラストチラーは、存在しなかった。当時も人手不足であり、新調理システムの厨房機器が、生産性を向上させるのだなという印象を強く持った記憶がある。同時に、劣悪な環境であった厨房にオール電化厨房は登場した。ホテルが一斉に人手不足になった為、真空調理食材のパイオニアの「いちまる」若菜専務(当時協会副会長)と共に、アウトソーシング食材と弊社のスチコンはじめ厨房機器の営業を方々でご一緒していたことを思い出す。 そして、現代の超人手不足が起こるわけだが、今回はそれに加えHACCP制度化が重なる事もあり、厨房機器も様変わりしなければならない。弊社機器では、火加減にAI自動補機能を搭載した機器を多く製品化している。調理上の自動記録も同様だ。農水省、経産省もまた、東京都でも、このような自動化機器には、補助金、助成金が出ている。人手不足の機械に対する国の期待も大きいのだなと思うところである。

 

新調理システム推進協会
大木理事(東京製菓学校 洋菓子科 料理主任)

皆さんから話が出ている人手不足だが、我が校でも少子化は問題になっており、留学生も多く取り入れている。留学生は日本語はもちろんの事、何ヶ国語も話すことが出来て非常に優秀な子が多いが、法の制限により、料理人としての就職が難しいのが現状である。企業が人手不足の中、優秀な留学生が就職できない現状になんとかならないものかと思っている。また、協会が30年ということだが、その当時はHACCPとはなんだ?というような時代であったが、今では学校でもHACCPのチェックリストを活用し記録を残している。そういう子達が学校を卒業し、現場に出る事になるので、今後少しずつではあるが浸透してゆくのではないだろうか。また、表示義務に関しても今後厳しくなるためかなりの労力になるであろう。学校ではその取り組みにも力を入れている。

 

新調理システム推進協会
栗原理事(ニチワ電機株式会社 料理セクション チーフマネージャー 総料理長)

私自身、仕事柄様々なフードサービスに携わる方々と接する機会が多くある。この30年を振り返り どう変わっていったのかを考えると、多く見られた技術面的なところからシステム・体系化という部 分に変わってきていると感じる。そんな中、人手不足の問題や、従業員雇用の時給の高騰であったり、 又はHACCPの制度化に対する課題について等、フードサービスに携わる方々がどのように取り組 んでいったらよいのか

、それらに対する解決先は何かと考えた時、協会では早くから、これからを解 決する具体的な方法を提案してきたと感じている。例えば、HACCPは、昔は非常に難しくハード ルが高いように捉えられていたと思うが、協会では以前より、ホテルやレストラン等の小規模施設について、アメリカのFDAが推奨しているリテールレベルHACCPについて提案してきた。感覚的であった品質・衛生作業を、計数で管理することが出来る新調理システムは施設環境面含めHACCPや健全な経営においても貢献するであろう。HACCP制度化の対応にむけ新調理システム推進協会がより貢献してゆければと思う。

 

その他理事(当日欠席)
<理事>
下地 隆(山陽女子短期大学 准教授)
河合 洋見(帝塚山大学生活学部 現代生活学部食物栄養学科 教授)
國武 孝徳(株式会社オリンピア 代表取締役社長)
髙山 寿子(株式会社ニッコクトラスト メディカル事業部 部長)
長岡 慎司(キスコフーズ株式会社 代表取締役社長)
森木 伸二(学校法人原田学園 広島酔心調理製菓専門学校 学生部部長)

<監事>
中田文二郎(株式会社ニッコクトラスト 取締役執行役員 経営管理部長)

 

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