会長挨拶
MESSAGE
会長のご挨拶
日頃より、当協会の活動に、ご理解とご支援をいただきまして厚く御礼申し上げます。
2024年5月24日の通常総会・理事会におきまして、第二代目会長に就任させていただきました、東京ステーションホテル総料理長の石原雅弘です。
若輩者ながら、我国の外食産業界の発展の為に尽力していく所存でございます。何卒、よろしくお願いいたします。
1989年に新調理システム推進協会が誕生し今年で35年目を迎えますが、設立当時はバブル景気により日本経済の総需要が膨れ上がり、外食産業界も生産性向上が必須の時代でした。
そのような中、フランスで料理革命が起こり、ジョエルロブション氏により誕生した真空調理法が故服部幸雄先生のご尽力のもと日本に伝来しました。
私は、当時真空調理法に触れ、調理工程上のTT管理(温度と時間管理)に衝撃を受けました。いわゆる真空調理法と共に現在法制化された食品衛生管理システムのHACCP概念と共にグローバルな調理システムが日本の料理界に紹介され、現在の新調理システム誕生へと導かれたのです。
昨今、世界情勢の厳しさが増すなか、飲食業界も生産年齢人口の減少が進んでおり、お客様が増えてもそれに合わせて営業することが難しい状況が顕在化しています。
しかしながら、経営を安定させなければならず、厳しい局面にあります。新調理システム推進協会としても、これからの時代、外食産業ではどのようにすれば持続可能な美味しい食事提供ができるかを提案してまいります。そして、魅力ある外食産業を目指して、少人数でも安心安全な食事の提供と、スタッフがより働きやすい環境作りも考えていきたいと思います。
最後になりますが、私は十数年前よりフレンチの手法で「ケアフード(介護食)のコース料理」をご提供することが増えました。ご高齢の親御様からお孫様までご一緒に同じ食材で会食を楽しんで頂くお料理です。
我国の抱える少子高齢化は待った無しの状況です。今後の飲食業界の発展につなげられるよう当協会会長として、ケアフードの提案含め誠心誠意努めていく所存でございます。
会員の皆様のご健勝とご発展を祈念するとともに、今後とも変わらぬご支援のほどお願い申し上げ、ご挨拶とさせていただきます。
石原 雅弘
略歴・プロフィール
- 1963 年 千葉県生まれ
- 1988 年 ホテルエドモント(現ホテルメトロポリタン エドモント)入社
- 1999 年 同ホテル フレンチレストラン「フォーグレイン」の料理長就任
- 2007 年 渡仏 ミシュランのレストランで修業
- 2008 年 「北海道洞爺湖サミット」晩餐会に、中村勝宏の指揮のもと料理スタッフとして参加。
- 2009 年 ケアフードのフルコース「Menu de Naturel」を考案。新聞、テレビ、ラジオ等の各種メディアに多数紹介される。
- 2011 年 東京ステーションホテル開業準備室で総料理長としてレストラン「ブラン ルージュ」をはじめ、「ロビーラウンジ」、バー&カフェ「カメリア」、バー「オーク」など直営の飲食施設の料理コンセプト、メニュー考案に携わる。
幼い頃から国内の様々な食材に興味を持ち料理人を志す。
ホテルエドモントに入社し、日本を代表するグランシェフ・中村勝宏に師事。
同ホテルフレンチレストランの料理長に就任後、2007 年に渡仏。
中央フランスのオーヴェルニュ地方にあるミシュラン 3 つ星レストラン「レジス・エ・ジャック・マルコン」と、サヴォワ地方のリゾートホテルにあるミシュラン 2 つ星レストラン「ル・シャビシュー」にて修業を積む。
2008 年「北海道洞爺湖サミット」晩餐会に、中村勝宏の指揮のもと料理スタッフとして参加。
また、ホテルメトロポリタン エドモントでは、2009 年ケアフードという流動食のフルコースを考案。
メディアに多数紹介され多くのお客様に支持いただく。
2011 年から現在まで東京ステーションホテルの総料理長として、全直営店の料理コンセプトからメニューまで考案・監修。
2024 年 4 月よりメインダイニング レストラン「ブラン ルージュ」のメニューコンセプトを一新。
「ヌーベルキュイジーヌ ジャポネフレンチ デギュスタシオン」は 13 皿から構成される料理のうち前菜 8 品で、日本全国から取り寄せた海と陸の食材を一皿のなかで饗宴させる、他にはない新スタイル。
「本物をお届けする、そのために食材を日本中から探し求め味を追求する」という信念のもと、地域ならではの食品や食材を提供する生産者の皆様を大切にし、お客様から自然と笑顔がこぼれる体験をお届けするため、一皿一皿に想いを込め料理を提供している。