ニュークックチルシステム
「ニュークックチル」と「クックチル」の違い
ニュークック・チルシステムは、ホテルパンで急速冷却後、先に料理を食器に盛付けそしてチルド保存する。その後、専用の再加熱機器にセットし、冷蔵保管後自動にて再加熱を行うので、最終加熱調理のCCPを自動で管理し、厨房から離れた喫食者への提供段階での、食品の温度と時間の管理をおこなうので、サービス迄包括した衛生管理が行えるのが、ニュークック・チルシステムの大きな特徴と云える。
最終盛り付け後に、食器ごと加熱するニュークック・チルシステムは、料理満足度の視点からは適温の評価は高く、「料理の温度がぬるい」「果物が冷たくない」といったクレームも解消でき、同一のメニューでも温度管理が行き届くことにより「以前より美味しくなった」という評価を得るケースが多い。
国内の導入傾向
近年は、少子高齢化時代の人手不足解消の手段として、特に医療福祉施設などでの導入が進み、マーケットが広がりつつあり、ニュークック・チルシステムに対応する食品を製造する、食品加工業者や、給食受託業者も増えている。
ニュークックチル・システムのメリット
ニュークックチルのメリットは、リテイルHACCPシステムの採用、計画調理、料理の温度管理の3つに大別できる。 HACCPシステムの食品衛生面では、先に紹介したように、提供直前まで料理を適切な温度で管理できることと、再加熱時のCCPを機械で効率よく自動で行えることが、大きなメリットと なる。特に、再加熱後の料理に人の手を介する工程もない為、二次汚染の危害防止という観点からのメリットも大きい。
(図)ニュークックチル作業の流れ